九州動物学院
 

普通、ワンちゃんをはじめて飼う人というのはあまりいないですね。

昔(犬を)飼っていたとか、おばあちゃんが飼っていたとかワンちゃんについて知っている。

 

それが最近、ワンちゃんを初めて飼うという人が増えてきました。初めて犬を迎える人は、色んな夢を持っています。
でも、どうやって飼うのか、どれく らい餌を与えたらいいのか、お散歩はどれくらいいったらいいのか、ワクチンはいつ接種するのか、分かりません。
事前に本などを読んで準備万端だという人も いますが、ほとんどの人が最初に相談するのはペットショップの店員さんです。

 

そして「この餌を10粒づつあげて下さい」と(店員さんに)言われれば、その通りに餌をあげます。
1、2ヶ月ほどするとワクチン接種のために、その ワンちゃんを飼い主さんが連れてくるのですが、すごく痩せていることがある。
その飼い主さんは犬を飼うのが初めてなので、その犬が痩せているのかどうかも 分からない。
コンディションを尋ねると「あっというまにガツガツご飯をたべて、走り回ったらすぐ寝て健康です」とおっしゃるのですが、あきらかに健康では ない状態なんです。

 

餌が足りていないからガツガツ食べるし、走ったら低血糖になって倒れてしまうのを寝ていると思っている。
餌の量を尋ねると「朝晩このフードを10粒 ずつあげています」というがそれでは足りていていないんですよ。あなたたちも一日少なくとも2回、普通は3回食事は取っているでしょう。
子犬なら一日 5~6回食事を取ることが必要です。

 

ペットショップにいたのは1~2ヶ月前、以前は母親のミルクも飲んでいた、それで大きくなって10粒では足りません。
飼い主さんたちは「言われたと おりにやったのに」「ちゃんと餌をあげていたのに」とおっしゃいます。
マニュアル通りにやっているので、間違っているという認識が全くない訳です。

その飼い主さんがなぜ間違ったかというと相手が“犬だから”です。
犬はよく食べる子もいるし、一日走り回っている子もいるし、ずーっとゴロゴロして いる子もいる。
いろんな犬がいてたくさん食べる子や、小食な子もいて、その調整は飼い主さんがやることです。犬には出来ないことなので、痩せているなら食 事の量を増やしてあげる、太っているなら減らすとその子にあわせて調節をしないといけないんです。

 

子犬の低血糖が増えていますが、マニュアルがあるが故の落とし穴ですね。本当なら最初のペットショップできちんと飼い主さんをリードすることが大切なんですが、残念ながらできていません。

 

もしあなた達が将来ペットショップに勤めることがあれば、ぜひ導いてあげてください。命はマニュアル通りにはできません。“対象は命である”ということを心に留めてください。