九州動物学院
 

先日、竜之介グループの総会がありました。竜之介動物病院、R one、学院と合わせて40名近いスタッフが一堂に揃います。会ったことのないスタッフと話したり、全体でこの一年頑張った人を表彰したりと、一年に一回 の大きなイベントです。竜之介が出来て17年目、毎年少しずつ、進んでこられたかなと思っています。 一言で17年と言いますが、皆さんが2、3歳のころ にスタートした計算になりますから結構長いですよ。この17年間は、毎年毎年大きな変化がありました。スタート当時、非常識だと言われたことが、現在では 常識になっています。動物病院もそれに合わせて変化してきました。 例えば、昔ワンちゃんは外で飼うものだった。“犬と一緒に寝床に入るなんて”という人 が大勢いたものです。特にお年寄りにはそういう気持ちが根強くありました。それがだんだん“足を洗うなら家の中に入れてもいいよ”となり、徐々に足を洗わ なくても家に入るのが当たり前になって、最近では一緒にベッドで寝るのも珍しいことではなくなってきました。ここ数年でワンちゃん、ネコちゃんと同じお墓 に入る人も出てきています。日本人の宗教観からすると“獣を人のお墓に入れるなんて”という意見もありましたが、社会的に認知が進んできました。

常 識、というのはその時代、場所によって異なるものです。みなさんが研修に行ったオーストラリアでは家の中に靴で入ります。日本人の感覚だと汚いように感じ ますが、欧米の人にとっては至って普通のことですよね。私たちは常識を変え、人に伝えていくのが仕事です。都会の人たちにとって、動物にCTを行うことは 当たり前になってきましたが、熊本の田舎のほうに住む人にとってはまだまだ普通のことではありません。熊本には都会と田舎の両方があり、考えに隔たりがあ ります。みなさんはこれから古い常識の残る田舎の人たちの考えを変えるように指導をするのです。現在の常識の先端をとりいれて、人の意識の向上を指導する のですから、非常にやりがいのある仕事だと思いませんか?

 “ワンちゃん、ネコちゃんも笑ったり泣いたりする”というと、嘘だという人もい ますが、それが嘘ではないことを伝えていきましょう。開院当時、獣医師や動物看護師というとジーパンにエプロンというのが熊本の常識だったのですが、私は あえて白衣を着ました。おそらく、熊本で一番早かったのではないかと思います。「何だか人間のお医者さんみたいですね」と言われたものです。また、ペット の手術に当たって同意書を取るのも早い時期に始めました。「手術を失敗したときの保険でしょ?」と皮肉られたりもしましたが、あなたのペットの命は大切な ものだという意思表示であり、動物の地位向上のためでありました。今ではどちらもどこの病院でも常識になっており、このことを私は誇りに思っています。何 を持って常識とするか、頭を柔らかくして考えてみてください。今の常識も時代とともにどんどん変化していきます。普通の人の一歩先を考え、古い常識から新 しい常識へと導く人間になって欲しいと思います。