九州動物学院
 

通 常わんちゃんや、ねこちゃんは喋る事が出来ないと思われています。しかし、決めつけているからできないのです。将来、動物のトリマーや看護師になるみなさ んはそうであってはいけません。わんちゃん達はわんちゃん達の言葉を話しています。また、表情や態度から伝わる思いもわんちゃんたちの言葉(メッセージ)といえます。

 

動物たちの言葉は「カーミングシグナル」と呼ばれています。

 

皆さんは1人ずつ担当のわんちゃんやねこちゃんのお世話をしていますね、お世話をする中で段々と考えていることや、どんな気持ちでいるか理解できるようになってきたと思います。私はここ2~30年 間動物たちと関わる仕事をして来ました。そして出会うわんちゃんねこちゃん達は初対面の場合ばかりでした。つまりどんな性格なのかわからない状態で診察や 治療をしていたのです。そのため咬まれますし、引っ掻かれることもよくありました。私の手は傷だらけです。だれよりも傷を持っていると言っても過言でない ほどです。獣医師の先生によっては耳を咬み千切られた人や、鼻を引っ掻かれて裂けた人もいます。ですから危険と隣り合わせの仕事なのです。

 

動物を扱う仕事をしていると、傷を受けることもよくありますが最近は咬まれることも引っ掻かれることもなくなりました。「カーミングシグナル」を実践の中で体得していったからです。

 

皆さんも最初の1~2年 は怪我を沢山すると思います。ですが危険な仕事をしないようにといった気持ちをもたないで下さい。これは体で覚えなければなりません。日々の経験の中で 「このわんちゃんは警戒しているな。」「これ以上治療しようとしたら、きっとこのねこちゃんは引っ掻くな。」と段々と理解できるようになっていきます。こ れは知識でどうにかなるものではなく、働く中で身についていくものです。

 

「カー ミングシグナル」はわんちゃんやねこちゃんだけが出しているわけではありません。私たち自身も出しているのです。「咬まれるかもしれない。怖いな。」と いった気持ちはわんちゃん達にも伝わっています。同じわんちゃんなのにある人には目薬をささせないのに、他の人のときは素直にささせることがあります。み なさんも社会に出て、動物を扱う仕事についた際、こういった場に出くわすことがあるでしょう。なめられないようにすることも大切なのです。これは頭の良し あしとは関係ないものですし、1週間も同じところで働けば、その人が動物を扱うことが上手か見極めることができます。就職のための研修の際に、とても重要なことです。

 

これから1年間就職に向けて、飼育動物の世話をしながらわんちゃんねこちゃんの「カーミングシグナル」を理解し、そして私たちの恐怖心といった「カーミングシグナル」を読み取られない自分づくりに努めて下さい。